NO.13 頂妙寺「牛図」
琳派の祖、俵屋宗達の「牛図」

俵屋宗達といえば、建仁寺の「風神雷神図屏風」が有名ですが、俵屋宗達は水墨画の作品も多く残しています。なかでも「牛図」は『たらしこみ』という墨と和紙の特性を充分に活かした技法で描かれ、これがその後の琳派作家の代名詞ともなる技法となりました。
たらしこみの「にじみ」は水墨画ならではの墨と紙の味わいがあり、コントロールが難しいですが、そのぶんとても面白い技法です。

宗達は「俵屋」という扇絵を中心とした屏風絵や料紙の下絵など、紙製品全般の装飾を制作していたと考えられていますが、その生涯は不明な点も多いそうです。
俵屋家のお墓には宗達の名前が刻まれておらず「伝 俵屋宗達の墓」となっていますが、いまや世界にも名を轟かせる「琳派」を生み出した功績を考えるとお墓参りをせずにはいられません。



 

【Link】

俵屋宗達・・・wikipedia

琳派とは?・・・琳派400年記念祭ホームページ

「宗達を検証する」・・・―宗達絵画の《時間》について―(pdf)

「たらしこみ」で河豚を描く・・・GACCOH水墨画ワークショップ

 

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