NO.8 圓徳院「方丈障壁画」
高台寺圓徳院方丈に長谷川等伯の障壁画

長谷川等伯の作品の中でも、大好きな絵の1つです。
これは他の水墨画と違って桐紋が描かれた唐紙襖の上に描かれた非常に珍しいもので、白い桐紋を雪に見立てひっそりと佇む松を描いています。
なんと発想の洒落ていること。しかもじっと見てると本当に雪景色のようにも見えてくるから不思議です。

長谷川派は同時代絶大勢力の狩野派とは常にライバル関係にありましたが、長谷川等伯の絵を観るにつけ、当時はどんなドラマが展開されていたんだろうと想像してしまいます。日本水墨画の最高峰と謳われる「松林図屏風」が、激しいドラマの果てに辿り着いた境地だと言われると納得です。



 

【Link】

長谷川等伯『冬の絵』・・・高台寺のHPより圓徳院バーチャル拝観。

長谷川等伯とは・・・石川県七尾美術館

『松林図屏風』・・・東京国立博物館

水墨画「松の描き方」ポイント・・・国際墨画会HPより

歳寒三友・・・松竹梅について

 

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